「仮想通貨を買ったあと、そのまま取引所に置いておいて大丈夫?」
「ウォレットに移したほうが安全なの?」
「秘密鍵やシードフレーズって何?」
仮想通貨を購入したあとに、多くの初心者が悩むのが保管方法です。
仮想通貨は、購入して終わりではありません。
どこで保管するかによって、使いやすさや管理方法、リスクが変わります。
この記事では、仮想通貨を買ったあとにどのように保管すればよいのかを、初心者向けにわかりやすく解説します。
仮想通貨を買ったあとはどこにある?
仮想通貨取引所でビットコインなどを購入すると、基本的にはその取引所のサービス上で残高を確認
できます。
例えば、
ビットコイン 0.001BTC
のように表示されます。
初心者の場合、
「スマホの中にビットコインが入っている」
と思うかもしれません。
しかし、正確にはそうではありません。
仮想通貨の取引履歴や残高に関する情報は、ブロックチェーン上で管理されています。
そして、その資産を動かすために重要になるのが、
秘密鍵
です。
仮想通貨の保管方法は大きく2つ
仮想通貨を保管する方法は、大きく分けると次の2つです。
① 暗号資産交換業者に置いておく
② 自分のウォレットで管理する
どちらにもメリットとリスクがあります。
① 取引所に置いておく方法
最も簡単なのは、購入した仮想通貨をそのまま暗号資産交換業者の口座に置いておく方法です。
初心者にとっては管理しやすく、売買も簡単です。
取引所に置くメリット
売買しやすい
仮想通貨を売却したいとき、取引所に残高があればすぐに売買しやすくなります。
自分のウォレットから送金する手間がありません。
秘密鍵を自分で管理する必要がない
通常、利用者自身が秘密鍵を直接管理する必要はありません。
秘密鍵の管理に慣れていない初心者にとっては、扱いやすい方法です。
パスワードを忘れてもサポートを受けられる場合がある
本人確認などを行うことで、アカウントへのアクセスを回復できる場合があります。
取引所に置くデメリット・リスク
便利な一方で、取引所に置いておけば絶対に安全というわけではありません。
取引所への不正アクセス
暗号資産交換業者がサイバー攻撃を受ける可能性があります。
過去には、世界各国で取引所から暗号資産が流出した事件も発生しています。
自分自身のアカウントが狙われる
取引所自体が安全でも、
・パスワードの使い回し
・フィッシング詐欺
・二段階認証を設定していない
・偽サイトへログインする
などによって自分のアカウントが不正利用される可能性があります。
サービス側の影響を受ける
メンテナンスや障害、出金制限などにより、一時的に仮想通貨を動かせなくなる可能性もあります。
② 自分のウォレットで保管する方法
もうひとつが、取引所から自分のウォレットへ仮想通貨を移す方法です。
ウォレットとは、仮想通貨を管理するための仕組みです。
「財布」という意味ですが、実際には仮想通貨そのものを財布の中に保存しているわけでは
ありません。
ウォレットは主に、
秘密鍵を管理するための仕組み
と考えると分かりやすいでしょう。
秘密鍵とは?
秘密鍵とは、仮想通貨を動かすために必要となる非常に重要な情報です。
例えるなら、
銀行口座の暗証番号よりもさらに重要な鍵
のようなものです。
秘密鍵を持っている人は、そのウォレット内の仮想通貨を送金できる可能性があります。
そのため、
秘密鍵は絶対に他人に教えてはいけません。
SNSやメールなどで秘密鍵を聞かれても、教えないようにしましょう。
シードフレーズとは?
ウォレットを作成すると、
12個や24個などの英単語
が表示されることがあります。
これを、
シードフレーズ
または、
リカバリーフレーズ
などと呼びます。
シードフレーズは、ウォレットを復元するために使う非常に重要な情報です。
スマートフォンを紛失したり故障したりしても、シードフレーズがあればウォレットを復元できる場合があります。
しかし逆に、
他人にシードフレーズを知られると、その人にウォレットを復元され、資産を盗まれる可能性があります。
「シードフレーズを教えてください」は詐欺を疑う
特に初心者が覚えておきたいのが、
正規のサポートを名乗る人物でも、安易にシードフレーズを教えない
ということです。
例えば、
「ウォレットを確認するためにシードフレーズを入力してください」
「アカウントを復旧するために教えてください」
「エアドロップを受け取るために必要です」
などと言われることがあります。
こうした要求には注意してください。
シードフレーズは、基本的に自分だけが管理する情報です。
ウォレットには種類がある
ウォレットにはいくつか種類があります。
初心者向けに大きく分けると、
ホットウォレット
と
コールドウォレット
があります。
ホットウォレットとは?
ホットウォレットとは、インターネットに接続された状態で利用するウォレットです。
例えば、
・スマートフォンアプリ
・パソコン用ウォレット
・ブラウザ拡張機能
などがあります。
メリット
・送金しやすい
・スマートフォンなどですぐに使える
・Web3サービスやNFTなどと接続しやすい場合がある
デメリット
インターネットに接続しているため、
・マルウェア
・フィッシング
・偽アプリ
・不正アクセス
などのリスクがあります。
コールドウォレットとは?
コールドウォレットとは、秘密鍵をインターネットから切り離して管理する方法です。
代表的なのが、
ハードウェアウォレット
です。
ハードウェアウォレットとは、USBメモリのような専用機器を使って秘密鍵を管理する方法です。
メリット
インターネットから切り離して秘密鍵を管理できるため、オンライン上の攻撃リスクを抑えやすくなります。
デメリット
・端末を購入する費用が必要
・初期設定が必要
・紛失や故障への対策が必要
・シードフレーズの自己管理が必要
などがあります。
取引所とウォレットはどちらが安全?
これは、
「必ずこちらのほうが安全」
と単純には言えません。
それぞれリスクの種類が違います。
取引所に置く場合
取引所側が秘密鍵などを管理してくれるため、初心者でも扱いやすいです。
一方で、サービス側のトラブルや自分のアカウントへの不正アクセスなどのリスクがあります。
自分のウォレットに置く場合
自分自身で管理できます。
一方で、
秘密鍵・シードフレーズの紛失
などが起きると、自分でも資産にアクセスできなくなる可能性があります。
つまり、
自己管理できることと、安全に管理できることは別
です。
初心者はどう保管すればいい?
初めて仮想通貨を購入した場合、いきなりすべてを自分のウォレットへ移す必要はありません。
まずは、
・取引所の使い方を理解する
・二段階認証を設定する
・少額で仮想通貨を保有してみる
・ウォレットの仕組みを勉強する
という順番でもよいでしょう。
自分のウォレットを使う場合も、最初から大きな金額を送金するのではなく、
少額で送金テストをする
ことが重要です。
ウォレットへ送金するときの注意点
仮想通貨の送金では、銀行振込以上に慎重な確認が必要です。
送金先アドレスを確認する
ウォレットには、
アドレス
と呼ばれる送金先情報があります。
長い英数字で表示されることが一般的です。
1文字でも間違えると、意図しない場所へ送金する可能性があります。
ネットワークを確認する
仮想通貨によっては、複数のネットワークを利用できる場合があります。
例えば送金側と受取側でネットワークが違うと、資産を失う可能性があります。
分からない場合は、送金前に利用している取引所やウォレットの公式情報を確認しましょう。
最初は少額でテストする
例えば10万円分を送金したい場合でも、
最初から10万円すべてを送らない
という方法があります。
最初に少額を送って、
正常に届くことを確認
↓
残りを送金
とすれば、送金ミスのリスクを減らせます。
ただし、送金手数料が複数回かかる場合があります。
送金手数料にも注意
仮想通貨を取引所からウォレットへ送る場合、
送金手数料
が必要になる場合があります。
また、ブロックチェーンによっては、
ネットワーク手数料
が発生します。
イーサリアムなどでは、このネットワーク手数料をガス代と呼ぶことがあります。
少額を頻繁に送金すると、手数料の割合が大きくなる場合があります。
シードフレーズの保管方法
シードフレーズをどこに保管するかも重要です。
初心者が避けたいのは、
・SNSのDMに保存する
・他人へ送る
・誰でも見られる場所に置く
・オンラインサービスへ安易に入力する
といった方法です。
また、スマートフォンのスクリーンショットやクラウド上への保存についても、アカウントが
不正アクセスされた場合のリスクを考える必要があります。
シードフレーズを管理する場合は、
他人から見られない安全な場所
で保管しましょう。
ウォレットアプリの偽物にも注意
ウォレットを検索すると、本物によく似た偽サイトや偽アプリが表示される可能性があります。
そのため、
「検索結果の一番上だから本物」
とは限りません。
ウォレットを利用するときは、公式サイトなど信頼できる経路から確認することが重要です。
仮想通貨を保管するときの基本チェックリスト
初心者は、まず次の項目を確認しておきましょう。
① 取引所の二段階認証を設定する
パスワードだけではなく、認証アプリなどを利用します。
② パスワードを使い回さない
他のサービスとは別のパスワードを設定しましょう。
③ フィッシング詐欺に注意する
メールやSNSのリンクから安易にログインしないようにします。
④ 秘密鍵・シードフレーズを他人に教えない
非常に重要な情報です。
⑤ 送金時はアドレスを確認する
コピーした場合でも、最初と最後の数文字などを確認しましょう。
⑥ 初めての送金は少額でテストする
いきなり全額を送らない方法もあります。
「Not your keys, not your coins」とは?
仮想通貨について調べると、
「Not your keys, not your coins」
という言葉を見ることがあります。
直訳すると、
「あなたの鍵でなければ、あなたのコインではない」
という意味です。
これは、
「秘密鍵を自分で管理していなければ、資産を完全に自分でコントロールしているとは言えない」
という考え方を表した言葉です。
ただし、
自分で秘密鍵を管理すれば必ず安全
という意味ではありません。
秘密鍵を失えば、自分自身が資産へアクセスできなくなる可能性もあります。
取引所とウォレットを使い分ける方法もある
仮想通貨をすべて1か所で管理する必要はありません。
例えば、
売買する分 → 取引所
長期保有する分 → 自分のウォレット
というように使い分ける考え方もあります。
ただし、資産を分散すれば管理するパスワードやシードフレーズなども増えます。
自分が管理できる範囲で利用することが大切です。
まとめ|仮想通貨は「買ったあと」の管理も重要
仮想通貨を購入したら、
どこで、どのように保管するか
も考える必要があります。
大きく分けると、
取引所で保管する
または
自分のウォレットで管理する
という方法があります。
取引所は初心者でも利用しやすい一方、サービス側やアカウントへの不正アクセスなどのリスクがあります。
自分のウォレットでは資産を自分で管理できますが、
秘密鍵やシードフレーズも自分自身で管理しなければなりません。
特に覚えておきたいのは、
秘密鍵・シードフレーズを他人に教えないこと
です。
また、仮想通貨を初めて送金するときは、送金先アドレスやネットワークを確認し、少額からテスト
する方法もあります。
仮想通貨は、
「買うまで」だけでなく「買ったあと」も重要です。
仕組みを理解し、自分が管理できる方法で安全性を意識しながら保管していきましょう。
※この記事は暗号資産に関する一般的な情報提供を目的としており、特定の取引所・ウォレット・保管方法を推奨するものではありません。暗号資産の送金は原則として取り消せない場合があり、秘密鍵やシードフレーズを紛失すると資産へアクセスできなくなる可能性があります。利用するサービスの最新の公式情報をご確認ください。

